2011/05/05 (Thu) 危機一髪

KGSでの対局から（2子局の黒番）。右辺の攻防の最中。白△にハネられて、「あれ、取れない?!」となってマズい雰囲気の局面。黒P13が間一髪の手だった。

白1と切るなら、黒2以下一本道で逆に白死という仕掛け。































実戦では、上の進行を読んでいた（と思われる）白は1に押さえ、黒2とつながり、白5と手を入れる展開になった。僕は隅の白を殺す手段はないと思うのだが、どうだろうか。黒R17には白S19が良いらしい。コメントにあるように、コウになる手順があったらしい。白5ではS16に手入れするのが良いとのこと。なるほど、R16は自らダメを詰めているようなものだからね。































だがよく考えてみると、同じ先手ならカケつぐ前に黒2, 4を利かした方が得だったらしい。白7を手抜きは黒7で白死。

2011/04/30 (Sat) 隅の死活

KGSでの対局（2子局の黒番）から一場面。

左下隅の白、生きてるかな？　実戦では手抜きされたのだが・・・。




























↓↓僕の回答

答え：白死。コウでねばれる。







































失敗変化1: コウ



































失敗変化2: 白生き

2011/04/20 (Wed) 攻め合いを読む

またKGSでの対局（白番）から、攻め合いの問題。


大捕物の局面。黒1は次に2子取りを見た手。白2と受けて（C13, E11と迷ったが）、黒3と切ってきた。この石を取れるか、という話。

































↓↓回答

答え

白M12が成立。白10まで、きっちり攻め合い一手勝ち。


































L13から当てると、下図白4から黒11まで、一手負け。

2011/04/16 (Sat) 詰碁三題

タイトル通り、詰碁を３題。全てKGSでの一局（黒番）の中で発生したもの。

全て白先。直前の黒の着手を△で示してある。その周辺の白の一団の生死を問う。



第1問


























第2問


























第3問




























↓↓僕の回答

答え（あくまで僕の考えであって、見落としがあるかも）


第1問：白生き

白1は絶対（でないと次に黒1のキリが成立）。置かれた△は生還するが、黒をダメ詰まりにしながら眼を作り、ぎりぎり一命を取り留める。黒2以外に5,6,8などでワタろうとしてもほぼ同様。

黒10=A4にツグ




























第2問： 白生き

第1問と同様に、効かしながら眼を作ってかろうじて生きる。白3で4とサエギって頑張ると・・・



























下図、黒4と切り、黒の花見コウ。




























第3問：白生き

白1とコスむのが良くて、T14のサガリやS13のグズミだと、白5が打てずにコウになる。
白3で4のツギには、黒7のキリが成立して白死。
白7は手抜きしても平気。


























下図の手順の方が分かりやすいが、地が損だし完全に後手。

2011/04/13 (Wed) 秀策

本因坊秀作囲碁記念館へ行ってきた。滞在先の愛媛県松山市から、レンタカーを走らせて2-3時間。しまなみ海道の途中、瀬戸内海の因島にそれはある。住所は広島県尾道市。

ほんの数年前に開館したばかりらしい。入り口には石田秀芳24世永世本因坊の名前が。さすがに字も上手いなぁと思って通り過ぎたけど、いま考えれば寄贈したということか。






























建物に入ると、高校生くらいの少年とおじさんが対局していた。実は生の対局を眺めるのはほとんど初めてなので、ちょっと気分が高揚する。盤面は少年の白が大石を召し取っており、すでに勝勢だったが、最後の攻め合いを戦っている最中だった。結局その攻め合いでも大石を取られた黒番のおじさんが参りましたと告げて終局になった。話を聞いていると、院生ではないらしいがかなりの実力者の様子。



館内はさほど大きくなく、囲碁の説明をする部屋と秀策の生涯を解説する部屋の2つだけのシンプルな構造になっている。展示は想像以上に面白かったが、中でも気に入ったのは、東京大学から寄贈されたという幽玄の間セットである。





































なりきり写真を撮ってもらった。完璧なアングルになるまで同行者に7回シャッターを切らせてまで撮影した、会心の一枚。
































お土産もなかなか充実していて、有名な「耳赤の一局」にちなんだ耳かきや「囲碁十訣」の書かれた手ぬぐいなど、思わず購入したくなる代物が沢山。































↓↓耳赤の一局を紹介したテレビ番組。記念館でも全編見られる。