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Yaleで、遊んで学ぶ日々。

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囲碁、ときどきプログラミング、ところにより経済。
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月刊碁ワールド2月号に、大橋5段による「無勝負の新型報告」という記事が掲載された。

こういう形らしい(黒番)。黒はP18のコウを取る一手。白はT19に抜くのがコウ立てで、黒はS18に打ち欠かなくてはいけない。




その結果が次図(白番)。続いて白P17に対して、今度は黒S19の2目取りがコウ立て。白はT18にウッテガエシに取る必要がある。すると前図に戻る。


循環系なので双方が妥協しない限り確かに無勝負だろうけど、これって長生とはどう違うのだろうか。

一般に知られている長生はこんな形(黒番)。
白C1に打たれると5目中手なので、黒C1に差し込む一手。その後、白E1、黒D1と2目を取り合う。


すると次の図になる(白番)。白はF1の眼取りしかないので、前図に戻る。


比較してみると、
大橋新型:「コウトリ→2目取り→ウチカキ→コウトリ→2目取り→ウチカキ」→反復
長生  :「サシコミ→2目取り→2目取り→ウチカキ」→反復
周期は確かに違う。


実は、日本棋院規約でも長生ははっきりと定義されているわけではない(無勝負の例として載っているだけ)。手がかりを求めてWikipediaを繙くと、「コウ付き長生」なんて項目がある。

次図がそうらしい(黒番)。Wikiでは、黒A2のコウトリから循環するとされているけど、この形だけだと何もしなくても白は取られているのでちょっとピンとこない(すごく特別な形勢状況じゃないと駄目みたい)。
いずれにせよ、手順は黒A2, 白E1, 黒C1, 白A3, 黒B1, 白D1で一周するようだ。


で、比較。
大橋新型  :「コウトリ→2目取り→ウチカキ→コウトリ→2目取り→ウチカキ」→反復
長生    :「サシコミ→2目取り→2目取り→ウチカキ」→反復
コウ付き長生:「コウトリ→サシコミ→2目取り→コウトリ→サシコミ→2目取り」→反復

新型とちょっと似ているかも?


さらに、安倍吉輝9段の本では変わった長生の形が紹介されているらしい(ソース)。
こんな形。黒番で、今白がE18のコウを取ったところ。他にコウ材もないので、黒はA19にサシコミ、白は2目抜き、そこで黒はF18コウトリ。


すると下図のような形に(白番)。ここで白はD19にサシコミ、黒は2目を取り、白がコウを抜き返して元の図に戻る。

比較。
大橋新型  :「コウトリ→2目取り→ウチカキ→コウトリ→2目取り→ウチカキ」→反復
長生    :「サシコミ→2目取り→2目取り→ウチカキ」→反復
コウ付き長生:「コウトリ→サシコミ→2目取り→コウトリ→サシコミ→2目取り」→反復
安倍長生  :「サシコミ→2目取り→コウトリ→サシコミ→2目取り→コウトリ」→反復

どうやら、コウ付き長生と安倍(9段の本に出てくる)長生は同じ流れのようだ(後者の方が断然良い例だが)。
大橋新型の特殊性は、用いられる傍コウが(サシコミによる)アテではなくて、眼持ちを睨んだ2目取りである点に認められるかもしれない。

名前を募集しているそうだけど、たぶん新種の長生ということで落ち着くんじゃないかな。長生大橋型、とか。

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KGS対局から。コミなしの黒。

今、白番。右辺の白はこれで死んでいると思っていたのだが。




第50期十段戦予選 高梨聖健 対 淡路修三


第37期棋聖戦予選決勝 鶴山淳志 対 淡路修三





どうやらこれがフルバージョンみたい。ずいぶん焦らすんだなー。


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