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Yaleで、遊んで学ぶ日々。

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囲碁、ときどきプログラミング、ところにより経済。
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分野を問わず、死亡データを扱う場面は多い。公衆衛生学では、伝染病による死亡率が重要な関心事項の1つであるし、開発学においては乳幼児死亡率が国の発展のバロメータの1つとみなされる。都市計画では交通事故死の頻度を議論することもあるだろうし、自殺率や殺人死亡率は100年前から社会学の中心テーマだ。


死亡データの比較には、様々な死亡指標が用いられる。単純に死亡者数を人口で割ったいわゆる死亡率から、数値計算を行わなければ計算できないような複雑なものまで多種多様である。それらの死亡指標を具体的に計算しながら勉強しよう、というのがこの記事の目的。


【データ】
ネット上を検索したところ、千葉県の死亡データが市町村レベルで細かく手に入ったので、これを使用する。今回は平成17年の市町村別・死因別・性別・年齢階級別の死亡数を選んだ(→ソース)。平成17年にしたのは、国勢調査年なので後々便利かと思っただけで、深い理由はない。対応する人口データには、「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」を用いた。市町村別・性別・年齢階級別の人口の年次データがe-statで手に入る(トップページから、「政府統計全体から探す」 >>  統計分野別「人口・世帯」 >> 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」 )。平成17年中の市町村合併を反映して、両データをマッチングする際には、夷隅町・大原町・岬町の3つをいすみ市に、干潟町・海上町・飯岡町の3つを旭市に計上した(→合併情報)。



【粗死亡率:人口規模を調整する】
死亡データを比較する時、死者数そのものを比べることにはほとんどの場合に意味がない。母数人口の規模が通常一定ではないからだ。言うまでもなく、人が多くいればそれだけ多くの死者が出やすいのだから、人口の差を加味しない比較はアンフェアである。
人口規模の違いを調整するために、死者数を母数人口で割ったものを「粗死亡率 (crude mortality rate, CMR)」と呼ぶ。小数点以下にゼロが並ぶと格好悪いので、10万をかけて「人口10万人あたり死亡者数」として計算するのが一般的。

CMR(i) = d(i) / n(i)
  i: 地域
  d(i): 地域iの死亡数
  n(i): 地域iの人口

下図は、千葉県の各市町村について、心疾患(高血圧性を除く)による粗死亡率を求め、人口との散布図を描いたもの。強い負の相関が確認できる。なぜ負の相関なのか?
「人口規模が小さくなると心疾患のリスクが高まる」、と考えるのは早合点。これは典型的な擬似相関と見るべきだ。つまり、人口の小さいところは相対的に田舎で、高齢者の割合が大きく、そのため心疾患による死亡率が高くなるというわけだ。そういうわけで、千葉市と三芳村を比べるには、粗死亡率ではまだ不適格ということになる。人口規模の次は、人口構成の違いを調整する必要がある。
cardiac-cmr.png




















【つづき】

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